館脇にある紫陽花がそろそろ見ごろになりつつあります。皆様いかがお過ごしでしょうか。
鳥取市歴史博物館では、現在、第63回麒麟のまち鳥取市美術展受賞作品展×放哉を書くを開催中です。今回は受賞作品ではなく、一緒に展示されている放哉句碑の原書についてご紹介させて頂きます。
尾﨑放哉は鳥取出身の自由律俳句の俳人で、有名な「咳をしても一人」をはじめ、多くの作品を残しています。今回展示させて頂いている原書は著名な書家の方などに揮毫の依頼したもので、その中にも、放哉らしい句が多くあります。例えば「口あけぬ蜆死んでいる」や「淋しいぞ一人五本のゆびを開いて見る」など、寂しさや死、孤独などを連想させる句、「かへす傘又かりてかへる夕べの同じ道である」など、思わず共感してしまうような句などもあります。書自体も素晴らしいですが、放哉の句を読んでいくのも面白いですね。
放哉句碑の原書のほかにも、素晴らしい受賞作品が数多く展示されています。この機会にぜひ、やまびこ館まで足をお運びください。