現在開催中の「鳥取東照宮の宝物」もいよいよ残すところ数日となり、その次の展示が23日から始まります。

 

現在、次の展示の準備真っ最中です。

 

次の展示は、ここ数年、中世関係の展示で資料をお借りしている國學院大學図書館さんの全面バックアップで、絵巻物を中心に絵画資料の古典籍を展示します。
その名も「雅なる絵巻の世界―國學院大學の名品―」。

 

見所は、まず源氏物語。「久我家嫁入り本『源氏物語』」。久我家というお公家さんが写したもので、全巻に一つずつ絵を書いた本です。
この他にも「竹取物語絵巻」や「伊勢物語」など、雅なお公家さんの世界が描かれたものや、それと対比して武士を描いたものということで、源平合戦に関係する絵巻が多数所蔵されているので、「義経奥州落絵詞」という、源義経を描いた絵巻物や「木曽物語絵巻」、源頼光が酒呑童子を討ち取る「酒呑（典）童子絵巻」などを示します。
あとは、見ていておもしろい、「百鬼夜行絵巻」など、色々と展示します。

 

写真の絵は今回の展示の中心ではありませんが、「百鬼夜行絵巻」の一部です。

 

その名も「狸の化け物」と「匂い飛び回る」と説明書きがされた妖怪。

狸の方は、ちょっと書き間違えて、「たぬきのはげもの」になっていますが、むしろ毛は豊富。それよりも、こんな顔した、「卑弥呼様―」とか叫ぶ芸人さんが居たような・・・。
「匂い飛び回る」の方は、なんかウナギっぽくて匂いと関係無さそうですが、頭に乗っているのは・・・この名前に納得(笑)
この他にもコミカルな妖怪が描かれています。是非見に来て下さい。

 

この展覧会中には、5月25日～6月3日の間、夜間開館も実施します。ホタル観賞と併せて、絵巻の美しい絵を見て下さい。今回の展示は一度に全て展示できないので、夜間開館後には展示箇所の変更もします。

 

チラシも完成して、現在各所に配布中です。

 

 

さて、展示担当者としては、これからの一週間が踏ん張りどころ。皆さんに雅な世界（一部血みどろですが・・・）をお見せすべく、もうちょっとがんばります・・・。

 

(平右少丞)