現在、鳥取市歴史博物館では、特別展「鳥取藩主池田家の養子たち」を開催中です。
その中では、水戸徳川家から養子に入った池田慶徳についても取り上げています。慶徳は幕末の鳥取藩を率い、鳥取藩は新政府軍に付いて戊辰戦争を戦いました。
そうした一連の功績により、慶徳は新政府から3万石を賞典禄として下賜されていました。しかし、慶徳は、この3万石は藩士らの苦労によって与えられているものであり、自分1人がもらうべきものではない、この3万石を戊辰戦争の戦死者や功労者のための祭典や慰霊のために使ってほしい、として鳥取県へ寄付を申し出ています。
その時の資料を現在、「鳥取藩主池田家の養子たち」で展示中です。
近代になり、池田家は鳥取県や旧鳥取藩士族のために様々な貢献をしますが、廃藩置県の直後から、慶徳は旧藩士らの苦労を労おうと多額の寄付をしようとしていたことがわかります。