展示室のご観覧にあたって
鳥取市歴史博物館では、常設展示室、特別展示室の観覧にあたりまして、ご来館の皆さまに下記のお願いをしております。ご協力下さいますよう、よろしくお願いいたします。
(1)飲食は出来ません
食べ物や飲み物は虫やカビのエサとなり、それらを展示室内に持ち込むと、それを目掛けて虫やカビが集まってきてしまいます。その中には資料をエサとする虫(文化財害虫)も含まれており、中には肉眼では見えないほど小さな虫もいます。
博物館ではそういった文化財に悪影響を与える虫やカビから収蔵資料を守り、資料が破損や汚損をしないように、日々管理に気を遣っています。
例えば、万が一、展示室内に食べ物や飲み物を置き忘れたり、床や展示物・展示ケースにこぼしてしまったりした場合、あるいは食べ物が付いた手で展示ケースなどを触って展示室を汚してしまったときに、そこに虫やカビなどが集まってきてしまいます。
また、カビや菌は私たちが普通に生活している空間にもいて、食べ物や水分をきっかけにして一気に増えて、資料や展示室内に広がっていき、資料をボロボロにしてしまいます。それだけではなく、カビは来館者の皆さまの健康にも害を与えてしまいます。
このように文化財害虫やカビが館内に集まった結果、貴重な文化財(資料)の破壊に繋がることがありますので、展示室内での飲食はお断りしています。
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文化財に害を与える昆虫の一例(東洋産業株式会社提供画像) |
(2)会話は静かにお願いします。
展示品について、お連れの方と知っていることや感じたことを色々とお話ししたい方もいらっしゃるかと思いますが、その一方で、一人で静かに観覧したい方もいらっしゃいます。
会話をする際には廻りの方へのご配慮をお願いします。
(3)適切な温度と湿度を維持しています。
展示室内は資料保護の観点から適切な温度と湿度(23℃前後、55%~60%程度)を維持しています。
展示資料は急激な温度変化に弱く、また、高温を嫌う資料や逆に低温度すぎると結露が発生して破損してしまう資料もあり、資料の保管には適切に維持・管理出来る温度と湿度があります。
また、湿度が高くなるとカビが活性化し、資料の破損や汚損が起こってしまいます。
そのため、資料の保全を優先した室内環境を維持しているため、人によっては季節より暑く感じたり、寒く感じることがあるかもしれませんが、ご理解をお願いします。
(4)適切な照度(明るさ)を維持しています。
文化財(資料)は光(特に紫外線)にも弱く、資料の素材や形態(絵画や古文書と言った形状、着彩の有無など)によって適切な明るさ(照度)があります。
そのため、温湿度と同様に資料の保全を優先した明るさ(照度)に設定しているため、開催する展覧会によっては会場が暗いと感じることもあるかと思いますが、ご理解をお願い致します。
(5)「撮影禁止」の展示物は撮影しないでください。
当館に限らず博物館で展示されている文化財(資料)は、鳥取、ひいては日本、さらに言えば人類共通の貴重なお宝です。
しかし、それと同時に文化財(資料)には必ず所有者(個人、法人、自治体、国)がいて、その所有者には財産権があります。また、美術作品などには著作権、写真は撮影者に著作権、被写体に肖像権やプライバシーの権利が設定されているものもあります。公立の博物館に展示されている資料とはいっても、これらの権利が無効となるわけではありません。博物館では様々な資料についてこのような所有者の権利にも配慮した上で展示をしています。
簡単に言えば、博物館の展示物の中には博物館がお願いしてお借りしている個人の私物(所蔵者が「個人蔵」となっているものなど)を展示していることが多々あります。
そのため、展示されているものだからといって、展示資料を許可なく撮影し、さらにはそれを勝手にSNSなどで公開したり、印刷して所蔵者の許可なく第三者に配布することで無意識のうちに所有者の権利を侵害していることもあります。
展示室で「撮影禁止」となっている展示品や展覧会場では、スマホ、デジタルカメラなどの使用機材を問わず撮影を行わないでください。
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新型コロナウィルス感染拡大防止のお願い
ご来館の際に、新型コロナウイルス感染防止対策として、下記の通り皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
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